ジェダイへの道 Jupiter Aceについて知る
propforthの公式wikiを見ていたらJupiter Aceというコンピュータについて書いてありました。英国産のZ80でFORTHがデフォルトで動くコンピュータだそうな。面白そうなので調べてみました。
Jupiter Ace - Wikipedia, the free encyclopedia
ゲームレガシー : 事業売却により注目を集めつつある、80年代イギリスの知られざる8ビットPC 「ジュピター・エース」(Jupiter Ace)
ゲームレガシー : 不成立に終わった「ジュピター・エース」の売却話をめぐる事情と、ただひとつの買い手候補
詳細は上記サイト群を見ていただければ判る感じですが、16Kバイトまで拡張すれば結構使い物になったっぽい(サードパーティー製のハードがそれなりに出ていたようです。さすがに素の1KバイトRAMではキツかろう。)。
ゲームレガシーの記事によれば(現在の権利者による)公式サイトは二番目のサイトになるのだけれど、情報的には一番上のサイトが一番詳しくて、面白いです。
ゲームプログラムのソースの紹介ページ。ベーマガとかMSX FANとかMAGAZINEとかBeepとか、そんな薫りが。
一方こちらは内蔵ROMを逆アセンブルしたリスト。ログインとか、かつてのI/Oとかの薫り。
やっぱりというか当然というかエミュレータの紹介もあったので、早速イジってみました。
まずはLinux版のxAce。
自分が使っているのは64bitのLinuxMintのxfceで、READMEを読んだらxmkmf使えと書いてあったのでapt-getでxutils-devを入れて、makeは通ったけど画像出力がダメっぽいのでもう一度サイトのページを読んだらパッチ当てろと書いてあったのでパッチを当てたら問題なく動きました。
ただ、動いたのは良いのだけれど、本当に1KしかRAMがない素の状態のエミュレートらしく、またロード関係も融通が効かなかったり、といった感じ。でもソースが見られるのは良いですね。Z80のエミュレーションのソースを眺めてみたりROMの中身を見てみたりしました。
次にWindows版のエミュレータを見てみたのですが、やっぱり数が多いようです。
マルチエミュレータで対応してたり、わざわざ3Dで筐体ごと描画したりとか、色々あるのですが、wineでも動くよ!と太鼓判のニューカマーらしいSpudACEを触ってみました。
こちらは最後発なだけあって、機能も充実しています。下はwineで立ち上げたところ。
キーボードもシミュレートできます。
中身を覗く系のものも充実。
実は自分のlinux+wine環境ではデバッガとレジスタビューワーは動かなかったのですが、Windowsでは問題なく動いています。wineでもそれ以外は問題なし。
サイトに色々とサンプルがあるので動かしてみました。データ形式も、メモリのスナップショット、tape形式、なんとtapeに録音されたwavファイルまで対応してます。
テープデータをブラウズしているところ。ここからロード命令でロードします。(これは”load XXX”で逆ポーランド式じゃなかったです。)
下の画面はスタックの勉強用ソフト。
当然ゲームもあります。
スナップショットを外部アプリで動かしていた時は判らなかったんですが、思ってたよりずっと動作が早くて(上の記事によれば当時最速のマイコンを名乗っていたらしい)ゲームは結構熱くなります。微妙にキースキャンの反応が悪くてイライラするのもまた一興。
検証は出来なかったのですが、MacOSXとかNintendoDSでもエミュレートしているそうです。
SpudAceは特に出来も良いし、ハードレベルで色々見て回れるので、xAceと合わせると、ワンチップマイコンでFORTHを動かすのにはとても参考になりそうです。